Excelを学習していると【絶対参照】や【複合参照】で躓く方は多いと思います。
今回は、【絶対参照】のやり方と考え方をわかりやすく解説していきます。
ぜひ、参考にしてください!
まずは相対参照を理解しておこう
【絶対参照】のやり方を理解するためには、【相対参照】を理解しておく必要があります。

【相対参照】は知らないうちに使っているよ!
【相対参照】とは、数式が入力されたセルをコピーした時に、数式が相対的に移動することを言います。
ちょっと難しいですね。
たとえばこんな時に相対参照を使っています。

上記のような場合、ニンジンの金額を求める時は、D2のセルに個数×単価の

の数式を入力します。
D3とD4にタマネギとピーマンの金額を求める時は、D3とD4に数式を入力するのではなく、D2に入力した数式をコピーして金額を求めます。
数式をコピーする方法は、

アクティブセルの右下にあるフィルハンドルをドラッグして、オートフィルしても良いし

数式が入力されたセルと、数式を貼り付けたいセルを上記のように選択して、Ctrl+Dのキーを押してコピーしても良いです。
いずれかの方法で数式をコピーすると

このように、タマネギとピーマンの金額を求めることができます。
D3とD4にコピーされた数式を見てみましょう。

入力された数式は、Ctrl+Shift+@の3つのキーを同時に押すと表示されます。解除したい時は、もう1度、Ctrl+Shift+@のキーを押しましょう。
D2に入力された数式は

D3に入力された数式は

D4に入力された数式は

というように、
金額を表示するセルが1つずつ下に移動すれば、入力された数式も同じように1つずつ下に移動
しています。
この法則が【相対参照】です。
他にも、

金額を表示するセルと、数式に使うセルが横方向に並んでいる場合や

金額を表示するセルと、数式に使うセルが離れたところにある場合でも、同じ方向に1つずつ移動するという法則が成り立てば、【相対参照】で数式をコピーすることができます。
【相対参照】で数式をコピーできないパターンは

上記のように、数式に使用するセルは縦方向に並んでいるのに、金額を表示したいセルは横方向に並んでいるなど、同じ方向に1つずつ移動するという法則が成り立たない場合です。
【相対参照】の仕組みは、Excelの基本になるので、しっかり理解しておきましょう。
絶対参照の仕組み
【相対参照】の仕組みがしっかり理解できたら、【絶対参照】の仕組みを見ていきましょう。
【絶対参照】はこのような場合に使います。

上記の画像のように、A~Dの給与をC4~C7に計算するとしましょう。
まずは、C4のセルにAの給与を求めます。
入力する数式は、時給×勤務時間の

で、9600になります。

ためしに、この数式をC5~C7にコピーしてみましょう。

【相対参照】の法則が成り立たないので、上記のように給与が正しく計算されないことが分かります。
コピーされた数式を表示してみましょう。

B1に入力された時給1200は、A~Dの共通の時給です。
給与が表示されるセルが、1つずつ下に移動しても、数式のB1はB2→B3→B4と下に移動してほしくありません。
ずっとB1のまま数式に使いたいですよね。
こんな時に【絶対参照】を使います。
絶対参照のやり方
【絶対参照】のやり方は、下記の手順になります。
今回は、数式のB1のセルが下に移動してほしくないので、B1のセルを【絶対参照】にします。

上記のように、=の後ろにB1のセルを入力したら【F4】を1回押しましょう。

すると、上記のように、Bの前と1の前に【$】が表示されます。
【F4】を押しても反応しない場合は、【Fn】キーを押しながら【F4】を押してみましょう。
この【$】は、数式を縦方向や横方向にコピーしても
- B列から他の列に移動しない
- 1行目から他の行に移動しない
という意味になります。
あとは、続きの数式をいつも通り入力して

Enterを押しましょう。

C4のセルに9600と表示されました。
C5~C7に数式をコピーしてみましょう。

給与が正しく表示されましたね。
数式を表示してみましょう。

B1のセルを【絶対参照】にしたので、すべての数式にB1が反映しています。
【絶対参照】にしたセルは、縦方向にも横方向にも移動しないので

上記のように、横方向に数式をコピーする場合も、B1を【絶対参照】にしておけば

正しく給与が表示されます。
絶対参照まとめ
いかがでしたか?
今回は【絶対参照】についての解説でした。
【絶対参照】は、数式をコピーした時に、数式が縦方向にも横方向にも移動してほしくないという時に、移動してほしくないセルを【F4】で固定する方法です。
【絶対参照】を理解するためには、【相対参照】を理解しておく必要があります。
また、【複合参照】を理解するためには、【絶対参照】を理解しておく必要がありますので、しっかり確認しておきましょう。
【絶対参照】を使用する練習問題は下記のリンクからご覧いただけますので、良かったら挑戦してみてくださいね!
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それでは、最後までご覧くださり、ありがとうございます☺