気管支炎で何度も入院
我が家の息子は生後10ヶ月を迎えるまでに、入退院を4回繰り返しました。
すべて気管支炎です。
気管支炎を繰り返してしまう原因は、生後1ヶ月半で感染した『rsウイルス』の影響で気管支が過敏になっているからだと言われてきました。
しかし、前回の入院でCTを撮ってもらった時に片方の気管支が細く見えることが判明したんです。
気管支が細く見えるのなら、何か別の原因があるのかも知れません。
なので、小児科専門の病院で気管支の精密検査を受けることになりました。
今回は、その経緯と結果を詳しくまとめています。
気管支が細く見える原因は?
まずは、CTを撮影してくださった呼吸器の病院で、気管支が細く見える原因について説明を受けました。
ドクターの説明によると
- 気管支軟化症
- 血管による圧迫
- 腫瘍による圧迫
が考えられるそうです。
それぞれの疾患について説明していきますね。
気管支軟化症
この疾患である可能性が一番高いと言われました。
呼吸をした時に気管支の断面が扁平となり、内腔が狭くなる病気です。
気管支の発育異常や、気管の壁が脆く弱いために起こります。
調べるためには『気管支鏡』と呼ばれる小さなカメラを気管支に挿入し、状態を確認します。
治療方法はリハビリや感染対策などで、年齢が上がるにつれて改善する可能性が高いです。
血管による圧迫
気管支の近くにある大きな血管の位置が悪く、気管支を圧迫している状態です。
『造影剤を使ったCT』で確認することが出来ます。
治療方法は血管を引っ張って位置の修正をします。
血管の状態によっては運動量の制限が必要な場合もあります。
腫瘍による圧迫
気管支の近くに腫瘍があって、それが少しずつ大きくなり気管支を圧迫している状態です。
こちらも『造影剤を使ったCT』で確認することが出来ます。
腫瘍の可能性はほぼ無いと言われたのですが、万が一、腫瘍が見つかれば開腹手術の可能性も出てきます。
怖いので精密検査なんてしたくない
さて、検査入院の日が近づくにつれて、私はだんだん不安になってきました。
気管支鏡は全身麻酔をします。
CTは被爆もします。
まだ1歳にもなっていない息子への身体の負担を考えたら、正直、精密検査なんて受けたくありませんでした。
精密検査は強制ではないので、受けたくなければキャンセルすることも可能です。
しかし、精密検査をして気管支の状態を把握しておけば、メリットの方が大きいことも確かです。
出来ることなら受けたくなかったけど…
説明をしっかり聞いて、自分でも調べて悩んで…
最終的にはドクターを信じて受けることにしました。
2泊3日の検査入院です。
造影剤を使ったCT
造影剤と呼ばれる薬剤を使用して、CTの画像をより分かりやすくする検査です。
血管の様子や腫瘍の有無がよく分かります。
この検査は入院した当日に受けました。
少し強めの眠剤を服用し、造影剤を静脈に注射してCTを撮影します。
麻酔の必要はありません。
検査にかかる時間は30分くらいでした。
気管支鏡で確認
この検査は入院した次の日に受けました。
全身麻酔をするので、食事は前日の21時まで、授乳は当日の朝5時まで、水かお茶の水分は朝7時までOKです。
そして、8時半頃に眠剤を服用し手術室へ向かいました。
全身麻酔が必要な検査は、基本的には手術室で行うそうです。
お腹を空かせてグズグズするかなと思ったのですが、とてもご機嫌でした。
手術室までは私が息子を抱っこし、手術室の入り口からはワゴンに乗せられて移動です。
私が一緒に行けるのは手術室の入り口までです。
眠剤が効いてきたのか、息子はボーッとしながらワゴンに乗せられました。
泣きもせず、グズグズするでもなく…
あまりにも良い子にしてるので、息子の後ろ姿を見送りながら、ギュッと胸が締め付けられる思いでした。
検査は1時間弱で終わりました。
ワゴンに乗せられて息子が戻ってきます。
息子は何事も無かったかのようにスヤスヤ眠っています。
気管支鏡に使うカメラは直径が約3ミリで、麻酔をするので痛みも感じないそうです。
そして、戻ってから40分ほどで息子が目覚めました。
お腹を空かせて激しく泣きます。
私はその泣き声を聞いて、やっとホッとできました。
精密検査の結果
検査の結果は、気管支鏡を受けた日の午後にまとめて聞くことが出来ました。
鮮明に写し出された『動画』と『静止画』を見せてもらいながら結果を聞きます。
CTで気管支が細く見えたのは、おそらく画像の切り方(?)のせいで、
気管支炎をおこしてしまう原因として考えられるのは
- 軽度のアデノイド増殖症
- 喉のリンパ瀘胞(ろほう)
だと言われました。
鼻から喉、そして気管支は繋がっています。
鼻と喉が常に炎症をおこしている状態なので、軽い風邪でもすぐに気管支炎になってしまうのです。
詳しく説明していきますね。
軽度のアデノイド増殖症
アデノイドとは鼻と喉の間にあるリンパ組織のことで、通常は3歳~5歳頃の幼児期に大きくなり、その後に萎縮して小さくなります。
しかし、このアデノイドが極端に大きい状態をアデノイド増殖症と言い、
- 鼻呼吸が出来ない
- 中耳炎や副鼻腔炎を繰り返す
などの症状がみられ、酷い場合は手術をしてアデノイドを切除することもあります。
息子の鼻は、奥のほうでズルズルと鼻水の音がなっている時があります。
これもアデノイドの影響だそうです。
とりあえず、今のところは手術の必要が無いので経過をみることになりました。
喉のリンパ瀘胞(ろほう)
あまり聞き慣れない言葉だと思います。
気管支鏡で撮影された動画を見せてもらうと、息子の声帯よりも手前部分の喉に、ビッシリと赤いプツプツができていました。
この赤いプツプツをリンパ瀘胞と言います。
慢性的に炎症を起こしている状態で、酷い場合は嚥下が難しくなることもあるそうです。
幸い息子の場合は嚥下に問題が無さそうだったので、こちらもこのまま様子をみることになりました。
今後の治療方針
さて、今回の検査で気管支に問題無いことが判ったので、治療は今までと変わりなく『去痰剤』の服用のみとなりました。
アデノイドとリンパ瀘胞については、鼻からのカメラで定期的に経過をみることになります。
精密検査を受ける前はすごく怖かったけど、息子の状態がこんなにもはっきりと判ったので受けて良かったと思っています。
そして、気管支には問題が無かったので、今後はこの精密検査を受けなくてもよいのだと思うと本当にホッとしました。
息子と同じような症状の方がどれくらいおられるのか分かりませんが、何かの参考にしていただけたら幸いです。
それでは、最後まで読んでくださり、ありがとうございました!